重要ポイント

封印された欲望のリリスの力

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ここの記事では、ドラゴンヘッドと同様に、天体ではないけどとても重要な感受点となる「リリス」について書いていこうと思います。
占星術でいう「リリス」とは一体どんな場所であり、どんな意味付けがされているのか?を知ることは、占星術を学ぶ上でとても重要と感じています。
なぜなら、人の本心に隠された欲望も「リリス」が握っているからです。

4つのリリス

占星術では3~4つの「リリス」があります。

  1. 一番有名な「ブラックムーン」のリリス
  2. 「ダークムーン」のリリス
  3. 実在する小惑星のリリス
  4. 恒星のアルゴル

「ブラックムーン」のリリス

占星術でリリスと言えば、月の遠地点「ブラックムーン」のリリスが有名です。
このリリスは、ドラゴンヘッドと同様に月の軌道から計算されるポイントであり、実際の天体ではありません。月の軌道の中でも強くエネルギーが強まっている場所になります。

「ダークムーン」のリリス

月は地球の衛星ですが、この地球が月以外に持つ第二の衛星とされているのが「ダークムーン」です。
第二の月「リリト」とも呼ばれています。

小惑星のリリス

1181番目に発見された実在する小惑星リリスです。
公転周期は4年4ヶ月で、直径約18メートルの小惑星です。

恒星のアルゴル

牡牛座26度にある恒星のリリスです。
ギリシャ神話に登場する英雄ペルセウスに切られたメデューサの頭を意味しています。

月の遠地点「ブラックムーン」のリリス

占星術で一番取り上げられるのは、有名な月の遠地点「ブラックムーン」のリリスです。
実際はどんな感受点なのか図にしてみますね。

月は地球の周りを楕円軌道で回っています。
楕円軌道のため、地球から見ると月は近寄ったり離れたりを繰り返しています。
ただし、上の図も、説明上分かりやすく楕円軌道で書いていますが、月の軌道は必ずしも正確な楕円形ではなく、色々な天体の重力などの影響も受けるため、正確なリリスのポイントを決定付けるのは難しいです。

月が最も近地点を通過する時の満月を「スーパームーン」と呼ばれています。
=その年に見える月の中で「もっとも大きな満月」
(ややこしいですが、近地点での新月もありますが月が見られないので満月のみを指す場合が多いです)
「スーパームーン」の時は、この満月は地球から近いので事象化が起きやすいとされています。
地球とリリスの距離は遠いので、リリスの内なる欲望は収まっていて大人しい時期と言われています。

月が最も遠地点を通過する時の満月を「マイクロムーン」と呼ばれています。
=その年に見える月の中で「もっとも小さな満月」
「マイクロムーン」の時は、この満月は地球から遠いので事象化が起きにくいとされています。
地球とリリスの距離は近いので、リリスの内なる欲望は高まりやすい時期と言われています。

そもそもリリスとは?

リリスの話で有名なのは、アダムとの話です。
旧約聖書の「創世記」に登場する、有名なアダム(♂)とイヴ(♀)ですが、リリスはイヴよりも最初のアダムの妻であったと執筆された中世の文献が存在しています。
アダムの誕生と同時に実はリリスも誕生していたとか。
その後、イブはアダムの肋骨から誕生したとされており、どうやらリリスの方が先に誕生していたようなのです。

アダムとリリスはとても惹かれ合いますが、性行為時の正常位でリリスはアダムの下に横たわることを拒否したとされています。
「あなた(アダム)が上にいるのはおかしい」と。

一方、アダムも譲らず、「自分は上にいるべき、君(リリス)は下にいるべき」と主張したと言われています。

アダムの最初の妻になる予定だったリリスですが、アダムと対等に扱われることを主張し、それは叶わずアダムと口論になり別れ、リリスはアダムからの支配を拒み、自ら去っていったとされています。

アダムと別れた後も、リリスは複数の悪魔と自由奔放に関係を持ち、無数の子ども(リリン)を産んだとされ、美しすぎる妖艶な女性として、男性を虜にしていったとされています。

神話の中では神々はアダムをこれ以上怒らせないように、アダムの元にリリスが戻っていくように説得しますが、リリスはこれに応じずに罰を受けてしまいます。
リリスの下半身を蛇にしてしまったのです。
これは有名なリリスの絵画ですが、見たこともある方も多いのではないでしょうか?

リリス( Lilith )John Maler Collier 作  1892年 

旧約聖書でアダムとイヴが禁断のリンゴの果実を食べてしまうシーンがありますが、そのリンゴを食べるようにそそのかして仕向けたのが、この蛇になったリリスの化身だと言われています。

リリスは、男性が女性を従わさせたいという男尊女卑の世界観の中でも、自分の主張をハッキリ物を言う女性であり、それでいて男性に魅了され続けるといった背景から、現在ではリビドー(性的衝動)の象徴の意味を持ち、かつ女性解放運動(フェミニズム)の象徴ともされてきています。

このように、リリスは自分の欲(主張や性欲も含めて)に忠実に生きた女性です。
しかし、私達は自身の内側にあるその欲をリリスのように発散することはなかなか難しいですよね。
このことから、占星術ではこのリリスの感受点は、その人が「発散したくてもできないような、人の内側に隠された潜在的な性的魅力・社会的な欲望・抑圧された欲の象徴」として意味されています。

リリスの欲は心の奥底で誰しもは持っているような、普段は隠しているような欲望であり、そんな本当の欲望を突き付けられると、誰しもがドキっと動揺してしまうものです。
動揺してしまうからこそ、リリスの欲望が顔を出すと、人は恐れて排除して無かったことにしてしまおうとするのです。見なかったことにしてしまった方が楽ですもんね。
そして、特にリリスの解放は男性社会の中で恐れられている理由の1つになっているのでは?とも思ってしまいます。
女性の権利を高らかに通していくことは、男性社会の中でも困ることがあると感じている男性側も多いという社会背景もありますよね。

ただ、リリスの欲望は私達が生きる上で無視できない欲望であり、むやみに排除してはいけないとも感じています。
ですが、リリスは誰しもが内に秘めた欲望だからこそ、自分の中で「それは発散してはいけない・やってはいけない」というストッパーがかかっていることが多いのです。
でも欲望だから、心の深いとことではやってみたいと感じているんですよね。

リリスという自分の欲望に蓋をし過ぎると、どうなってしうのかか?
皆さんも何となく想像は付くと思います。
欲望を蓋し過ぎて歪みが大きくなると、危ない方向性へと行ってしまいます。

ストッパーがかかっているけど、行動するのはするのは怖いけど、でもやりたいけど…をグルグル回ってしまうこともありますが、リリスの欲望は健全に発散していくとこで、あなたの魅力の深みが増すポイントでもあるので、人生の充実感がグンと上がっていきます
内なる欲望を自分のためでもあり、他者にも喜んでもらえるように循環していくのが理想です。
ここ数年で「好きなことを仕事の一部にしていく人」が増えたのも、リリスの良い循環が起きているのかもしれませんね。

占星術では、そんな「センシティブな欲望であるリリス」の感受点をどのように自分が扱い、他者や社会に循環させていった方が良いのか?のヒントが隠されています。
そして、何故が惹かれてしまう異性のポイントも隠されています。
それには、やはり出生図のリリスのハウスやサインによって特徴があります。
ぜひ、ご自身のリリスのサインとハウスの両方をチェックしてみてくださいね。
(女性目線でのリリスの解釈を書いていることが多いです)

リリス(12サイン別・ハウス別)の特徴

牡羊座(1ハウス)

1人でできること、自分という「個」を認知してもらいたい、束縛されない自由であることへの欲望。
エネルギーは活発な方(性的衝動も強い方だが、理性で押さえつけていることも)なので、体を動かしエネルギーの発散の場を作るといいでしょう。。
ワンマンな意見を押し通す人には苦手意識を持っている反面、好き勝手自由に自分らしく「個」を出して生きている人にあこがれを抱きます。
真面目過ぎる保守的な異性には、本心ではタイプではない可能性が高いです。
「自分という「意見」「個」を出すこと」はためらいがちで怖いと感じてしまいますが、本来はいざとなった時の行動力はとても素早い能力をもっています。
自分の直感を信じて勇気をもって自我を出して、「個」を主張してみましょう。
日常に、自我を程よく発散できるツールを持つこともいいかもしれません。

牡牛座(2ハウス)

自分の五感・快楽に忠実に心地よいと感じることへの欲望。
自分の五感・快楽への欲望を敢えて感じないようにしたり、タブー意識を強く持ってしまうことも。
本来はとても身体感覚に敏感な方なので、あなたが心地よいと感じる物や対象は、他者にも心地よいと伝わり、あなたの感性はとても魅力的に見える部分になります。
タブー意識を少し緩めましょう。
食の好みが合う人、自分の好きなものへのしっかりとした価値基準を持っている人、生活の豊かさ・ゆとりを持っている人にあこがれを抱きます。
「自分の持っている才能・美・豊さを出すこと」にためらいがちになりますが、今は自分の才能は豊かさに繋がる時代です。どんどん出していきましょう。

双子座(3ハウス)

興味あることへの学び、自分の知性や知識を使って発言することへの欲望。
好奇心が強く、知り得た情報をすぐに伝達する能力に長け、弁が立つ人が多いでしょう。
色々な分野での知識を取り込みますが、「自分の発信は世の中のためになっているのか?」と不安に感じることもあるかもしれません。
しかし、あなたの発信がとても役立っている人は必ずいます。
情報・発信は聞く側が選んで選別できるので、あなたはどんどん世の中のためになると感じるものがあったら、発信すれば良いだけです。聞く側はあなたの発信が魅力的に映っています。
知識・情報・自分のブランディングの扱いの上手な人にあこがれを抱きます。
「自分の好奇心の通り行動する、学ぶ、発信していくこと」にためらいがちになりますが、あなたが集めてきた情報は誰かに伝えることで役に立っていくものです。
知識欲には制限をかける必要はありません。

蟹座(4ハウス)

自分の家族、母子家庭への保障、社会的弱者への権利などといった大切な人を守っていくことへの欲望。
母性が強いがゆえの、子育てへの不安や他者の心情に入り過ぎてしまう傾向もあるかもしれません。
あなたの愛情はとても深いため、何かを守り育んでいくことに対する熱い情熱を持っています。
愛情を差し出す量と相手が受けとる量のバランスを学んでいくことで、自分と他者にとても良い循環が回り始めていきます。
子煩悩の父親、子沢山の家庭など、育むことへの上手な人にあこがれを抱きます。
「自分が子供を持つこと、子育てしていくこと」へのためらいが出てくるかもしれませんが、あなたの愛情はとても深く子供に伝わっていくものであり、子育てにはかかせないものです。
ただし、子供への愛情は偏り過ぎずに、自分への愛情も忘れずにかけてあげましょう。

獅子座(5ハウス)

人前に出ていく、自分を表現すること、楽しみを創造していくことへの欲望。
本来は自由奔放な性質を持っていますが、その奔放さを自覚してるが故のブレーキが出てしまうことも。
本当の自分はこっちなのに、別の自分を演じてしまうこともあるかもしれません。
本来は、楽しく本来の自分を表現することへの情熱・創造性を持っている人ですので、その無邪気な自分の魅力を人前に出すと、他者には眩しいくらいの人を惹きつける魅力的な愛の人として映っていきます。
自分本来の姿を隠さずに堂々と意見を言うようなオーラの大きい人にあこがれを抱きます。「自分の楽しみを見つける事・その表現すること」への遠慮やためらいが出てくるかもしれませんが、自分の心がドキドキと高揚するような楽しみや欲望は人生の充実に必要なものです。
自分はコレが好き!というものをどんどん見つけて、それをシェアしていきましょう。

乙女座(6ハウス)

性への潔癖、自分に不要なものは排除していきたい几帳面さ、自分のスキルを教えたい欲望。
ある面ではとても神経質な部分が強調されるかもしれません。
特に女性の場合、男性に頼りたくないという強気な面が出てくるかもしれません。
自分の言うことをよく聞いてくれそうな、純粋な年下男性を好む傾向も。
本来はとても尽くす性質を持っているため、時々甘えることは男性にとても可愛く魅力的に映ります。
「自分の性への潔癖と異性との距離感、関わり」にためらいが出てくるかもしれませんが、その異性へジャッジする入口を少し緩めていきましょう。
本来のあなたの純粋な可愛らしいところを出して、異性に頼って甘えてみましょう。
その練習をすることで潔癖性もだんだんと薄れ、魅力も増していきます。

天秤座(7ハウス)

自分の美、アンチエイジングへの欲望。
男女平等の権利、女性の立場の意見、参政権(女性の場合)、公平さへの主張・欲望。
他者から自分はどのように見られるのか?老けて見られないか?といった観点を強く持つこもあるかもしれません。
老いへの抵抗、恐れを小さくするために、人よりも客観的目線で自分をプロデュースできるバランス感覚を持っていますが、それを公にはあまり出さない傾向も。
男女平等の権利として、女性の立場としての声も気になる人が多いようです。自分の中で本当に権利の重要性を感じたら、胸の中にしまわずに発信できる場で伝えていくこともいいかもしれません。
自立して対等に仕事を任してくれるパートナーや人間関係、魅せ方へのプロ意識に高い人にあこがれを抱きます。
年齢を気にして、「自分を魅力的に魅せること、プロデュースすること」への遠慮やためらいが出てくるかもしれませんが、本来、自分の美へ追求する欲望はとても高い方です。
その欲は自分と他者を魅力的に仕上げていく良い循環になっていきます。

蠍座(8ハウス)

人よりも性への飽くなき追求・欲望、本質を突きたい欲望。
もともと8ハウスは性のハウスでもあるので、一般的にタブー視されている性欲・死などといった表立っていない領域へ、踏み込みたい・本質を知りたいという欲がとても強い傾向があります。
性や物事の本質を追いかけ、吸収し取り込みますが、タブー視されている領域なのでそれを公に出していくことには強い抵抗感も生まれます。
そのため、性や死といった人間の根源的な欲求に取り組んでいる人、性に関しての仕事をオープンにしている人にあこがれを抱きます。
性は人との関わりがグっと近くなるものですから、その反動で「人との深い関わりをする、性への発信をする」ことへの恐怖心や依存心が強く出てくるかもしれません。
あなたが勇気を出して発信することは、相手の欲の本質を突くことになるので、そこを伝えていくことでカリスマ的な魅力へとなっていきます。

射手座(9ハウス)

女性への高等教育・自立支援、未知の領域へ探究する欲望。
女性への自立、そのための高等教育に関して、自身もどうにかして学びたいという情熱が強い傾向があります。
自立と自由を得るための欲望が強いため、本来知識の吸収は早い方です。
自分の知らない未知の領域への知識が豊富な人、色々な分野で学びやその教え・バックアップ支援をしている人にあこがれを抱きます。
「一般的にある世間の価値観が大きくなり過ぎると、理想を追って自分がこんなことしていいんだろうか?」といった遠慮やためらいが出てくるかもしれません。
自分の高い理想と目標は制限をかける必要はありません。夢を叶えていくあなた自身やその術を周囲に伝えていきましょう。あなたの魅力がどんどん解放されていきます。

山羊座(10ハウス)

女性の雇用促進、キャリアアップ、収入UPと野心、ステータスへの欲望。
女性が男性よりも稼ぐこと、そのための術を身に着ける、もっと社会的に自力で成功したいという野心が強い人が多いかもしれません。
一方で会社員として真面目に働くこともできる人も多いため、会社には重宝がられます。
自分よりステータスが上の人、より稼いでいる人、女性への起業について具体的な構築をしている人にあこがれを抱きます。
「本当はもっと稼ぎたい、影響力を持ちたいという野心と今の仕事への重きの比重」のどちらかに偏り過ぎると、日常の安定さが壊れてしまうのではないか?といった恐れや不安が出てくるかもしれません。
女性への起業への支援や仕組み構築は、とても需要がある時代です。
自分が稼ぐことへのマインドとその行動への許可をしていきましょう。
あなたという魅力が世間に認知されていきます。

水瓶座(11ハウス)

どこにも所属しない自分という独自の「個性」へのスタンスを貫きたい、性別を超えた関係性を作る(同性愛も含む)、既成概念を取り壊したい欲望。
女性だから、男性だからという古い概念や昔からある既成概念に囚われ過ぎていると、自分という「個性」を出したくても、自分で自分を社会ルールや枠に閉じ込めてしまっていることもあるかもしれません。
そのため、一般的な社会ルールから外れて、性別関係なく自由なライフスタイルを貫いている人にあこがれを抱きます。
自分の生き方・行動を社会ルールや世間一般にすべて合わせることだけが正解ではありません。
人と違うことをする、独自性を出すことは悪い事ではありません。
自分という「個性」を知ってもらうために、同じような志をもったコミュニティに参加すると、あなたという魅力はすぐに浸透していき、人生の充実感も上がるでしょう。

魚座(12ハウス)

目に視えることだけが全てではなく、目に視えない領域(自分が感じる心の中での直感や予感など)を扱った、スピリチュアリティの能力を使って他者に役に立ちたいという欲望。
男性を一瞬で虜にさせたい欲望。
目に視えない領域の存在には踏み入れてはいけないというタブー視を持っていることも多いかもしれません。
また、自分の直感を信じ切れずに、あえて気のせいとしてしまっている場合も。
そのため、そういった直感を信じて行動できる人、スピリチュアリティの能力を使って仕事をしている人などにあこがれを抱きます。
自分を疑うタブー視を緩め、自分を信じる能力を高めていきましょう。
その自分を信じる能力は、自分にも他者にも良い循環を生み、結果として自分を愛して他者貢献できることに繋がります。
また、男性には不思議な魅力を持った女性と思われることもあり、それが男性を虜にさせてしまう魅力となって伝わることもあるでしょう。


猫やん

リリスって「本当は○○したいけど…」っていう心の欲望が隠されている部分なんだね。

Maika

そうだね、リリスは本来実態のない感受点だから、自分でも気付いていない事が多い心の深い所での欲望になるね。
人って無意識に「そんな欲望は抑えなきゃ!」っててタブー視している事も多いから、自分のリリスの欲望を魅力的に発散している人に出会うと、「何んか嫌…」と同時に、気になってしまう「あこがれ」も抱いちゃうんだよね。

リリスの欲望って繊細だけど、だからこそ、この欲望を丁寧に取り扱ってあげて、えい!って発散していくと、他者にそのエネルギーが伝わって魅力的に映るんだよ。
だから、リリスを表現すると、人生の充実度がグン!っと上がっていくポイントなんだね。