ハウスとASCの関係
前のこの記事で、『ハウス』をホロスコープで出すには「出生時間」が必要って言ってたね。
そうだよ、この記事では何で必要か?っていうことと、その重要性について書いているよ。
「ホロスコープ」の意味の起源は「星の観測者=ASC」
「ホロスコープ」という語源は、ギリシャ語での「時間」と「観測者」に由来していると言われます。
昔は日の出を観測することは、時間を計測する上でとても重要なことであり、つまり『東の地平線から昇ってくる星を観測する者=星の観測者』という意味を表してたんですね。
そのため、現在でも出生図(ネイタルチャート)の中であなたが生まれた日の『東の地平線から太陽が昇ってくるポイント』を『ASC(アセンダント)』として、最重要ポイントとして扱っています。
ASCポイントは『チャートルーラー』とも言われていて、ホロスコープ全体を表す指標になったり、その人自身も表しています。
私たちの魂(視えない物質)が 地球上の場所(肉体としての見える物質)に降り立ったポイントともされています。
ASCポイントはとても重要なので、まとめておきますね。
「出生時間」が分かると僕たちの魂が地球上に降り立ったASCポイントも算出できるんだね!
太陽と月、ASCは占星術の3大ポイントとも言われていて、とても重要なんだよ。
ちょっと見にくいけど、この図だと→の先の「乙女座22度12分」ってところがASCポイントだよ。
昔は、占星術は天体観測から始まった天文学でしたが、現在では心理も交えた占星術へと発展していきました。
そして、現在ではホロスコープは『宇宙を平面化したもの』として丸い円形全体のチャートを示すようになってきたんですね。
ハウスは12サインの成長の流れを表す
上の図でホロスコープが12分割されていると思いますが、現在の占星術は1ハウス~12ハウスにそれぞれに対応したサイン(星座)を持っています。
ホロスコープは人の人生の流れとも言える、サインの成長を表しています。
1ハウス⇔牡羊座・・・魂が地球へと誕生する、自分の魂の存在感を出す
2ハウス⇔牡牛座・・・肉体・感覚の発達、自分の感覚を感じていく
3ハウス⇔双子座・・・知性の発達、周りを移動して知性を集めていく
4ハウス⇔蟹座・・・安全な場の確保、身近な集団の群れから安全域を作り根を張る
5ハウス⇔獅子座・・・自我意識の発達、群れから出て他者への自己アピール
6ハウス⇔乙女座・・・自己技能の発達、他者への自己技能の提案
7ハウス⇔天秤座・・・他者との向き合い、出会いの本格化
8ハウス⇔蠍座・・・他者とのより深い深まり、生殖活動
9ハウス⇔射手座・・・高度教育による社会構成員の育成、より広い世界への視野を広げる
10ハウス⇔山羊座・・・安定・継続した場での社会運営、成長拡大
11ハウス⇔水瓶座・・・外的状況の変化から、それに対応した社会変革を作る
12ハウス⇔魚座・・・体・精神の癒し・浄化、魂・意識の鈍化から次の魂へと繋がるための受入れとサポート
ハウスは地球上の現場担当でもある
ハウスは、12サインの成長の流れを表している他に、地球上の現場担当にもなっています。
【1ハウス】私の外見、容姿、基本姿勢、個性の出し方、アイデンティティ
【2ハウス】生まれ持った才能、収入を得るための手段、お金の出入り
【3ハウス】知性、学習方法、情報・言葉の能力や扱い方、兄弟関係
【4ハウス】心の拠り所・基盤、安心する場所、家
【5ハウス】クリエイティブな活動、芸術、楽しみ、遊び、子供、起業、投機
【6ハウス】雇われの仕事、日々のルーティーンワーク、ボランティア、練習・訓練、実務作業、健康面
【7ハウス】パートナー、公私含めた1:1の対人関係、相手の特徴
【8ハウス】より親密な関係の対人関係、人からの資産とその継承
【9ハウス】高度な学問、語学、海外(貿易)、信仰、教える、出版、精神性向上のための方法
【10ハウス】社会的な立場、私としての意味のある仕事とその仕事のメイン収入に繋がる場
【11ハウス】未来を据えた活動、同じ志を持つ仲間、コミュニティ、SNS
【12ハウス】潜在意識、神秘、癒し、スピリチュアル、ボランティア、夢、セラピー、SNS、マスコミ
ところで、どうやって「ハウス」の12分割をしていくの?
それには「出生時間」が必要って言ってたけど。
次は、「出生時間」から「ハウス」の出し方を説明するよー。
ASCからハウスを分割するには?
現在、多くに採用されているハウス分割が「プラシーダスハウスシステム」です。
ちなみに、このハウスを12分割した中でもめちゃめちゃ大事な4点ポイントを示したのが下の図です。
この十字にある4点ポイントは「アングル」と言われて、ハウスの中でも重要ハウスになります。
下の図で、ホロスコープ上での1時間ずつの太陽の動きは右回り(自転)に動いていきます。
プラシーダスハウスシステムでハウスを12分割する方法には、東の地平線から太陽が昇ってくるASCポイントから、1日の中で太陽が一番高い場所(南中点)に昇ってきた時間までを3分割して算出して、これを基準に各ハウスを分けています。
だからASCポイントが分かると、ハウスも12分割できるようになるんだね!
ところで、上の図で太陽が右回りと左回りしてるんだけど…??
次は太陽の回り方を説明するよー。
地球の自転と公転
地球は太陽の周りを公転していて、地球自身も自転しています。
ホロスコープはこの地球の公転と自転の両方を表しているチャートになります。
その人が生まれたホロスコープチャートとは、常に動いている宇宙にある天体達を瞬間で切り取って図にしたものであり、そのため唯一無二のホロスコープチャートが出来上がるわけです。
ホロスコープチャートの中で、太陽が進行していく動きは「右回り」と「左回り」の2つがあります。
ホロスコープの中での太陽の動き
- 1時間ずつの太陽の動き→太陽が右回り=自転の動き
東の地平線(ASC)から右周りに太陽が昇って正午になり、やがて日が沈み夜中になり、また夜が明ける
この太陽の動きは、現世的な世俗的出来事が関連していることが多いとされている
現世的な世俗的出来事は、目に見える形で事象として分かりやすく出る
(=より現実世界に近い地球座標のため)
- 1日ごとの太陽の動き→太陽が左回り=公転の動き
太陽は春分日から夏至・秋分・冬至へと季節を左回りに巡っていく
この太陽の動きは、気候の移り変わりが人の心理面の動きと関連していることが多いとされている
心理面なので、目に見えるような事象としては分かりにくい
(=より心理面に近い黄道座標のため)
実際にホロスコープをネットで出して、太陽の1時間ずつの動き(自転)と1日ずつの動き(公転)とを比較してみると、分かりやすいよ!
地球座標と黄道座標
この地球は目に見える物質上の現れであり、この地球上の物質的なものを表現している座標が「地球座標」になります。つまり、太陽の自転の動きに影響を受けています。
この地球座標を出すには、「出生時間」からASCなどのハウスを分割したものになります。
反対に、目に見えない人の心理面での動きを表現している座標が「黄道座標」です。
つまり、太陽の公転の動きに影響を受けています。
上の図で、天の赤道から23.4度傾斜している黄色い線が「黄道」であり、太陽の1年の通り道です。
この黄道には、占星術でいう天体、星座(サイン)、天体同士のアスペクトが含まれています。
西洋占星術は昔からこの黄道の中で、ギリシャ神話の中の神々とされてきた天体が各サインやアスペクトで織りなす物語を作り出し、これが内なる小宇宙(地球上の私達の内面の心理物語)として表現されてきました。
逆に言えば、この内面の心理物語は地球座標がなくても表現できてしまうということなのかな?
そうだね、表現はできるけど、私たちは地球に生きているから、この「黄道」の内面の心理物語に「地球座標」を組み合わせることで、ホロスコープの精度を高めているんだよ。
そして、ホロスコープは1周360度あるため、ASCの1度が正確に決まってくるとかなり精度が絞られてくるっていうのがイメージできるかな。
なるほどねー、「地球座標」+「黄道座標」の組み合わせが大事なんだね。
地球上で生きている以上は、やっぱり目に見える形で望む未来を具現化したいよね。
ちなみに、360度の一度一度に「サビアンシンボル」と言われる、それぞれ固有のメッセージがあるんだよ。
出生時間が分かると、「地球座標」が出てくるから、この固有のメッセージも分かるよ。
このメッセージが地球上で望む未来を具現化するための、ヒントにも繋がってるんだよ。